第25回日本最小侵襲整形外科学会
会長 石井 賢
(国際医療福祉大学医学部整形外科学 主任教授)
この度、第25回日本最小侵襲整形外科学会(MIOS)を2019年11月9日(土)に、コングレスクエア日本橋(東京都中央区)で開催させて頂きます。本学術集会を会長として運営させて頂ける事を大変光栄に存じます。
日本最小侵襲整形外科学会は、1995年の学会発足以来、整形外科領域における最小侵襲診断・治療の開発と発展に貢献してまいりました。今日では整形外科診断・治療における低侵襲手技の導入は日常となっている感がありますが、これは整形外科低侵襲治療に携わってきたすべての先生方の情熱、努力ならびに啓発活動の賜物であることは論を俟たないと考えます。
時代の流れの中、今回の学術集会のテーマは「MIOSの先へ-従来法の低侵襲化-」としました。本学会の発足から20年以上の月日が経過する過程で、さらなる低侵襲化が整形外科全分野に渡り研究され、これまで低侵襲とされてきた既存の方法がさらに進化してきています。これを踏まえ、本学術集会ではとくに従来法の低侵襲化に注目し、その現状やさらなる可能性について検討したいと考えています。また今後さらなる高齢社会を迎える本邦においては、診断や手術の低侵襲化のみならず、理学療法や薬物療法を含めた総合的な患者への負担軽減が社会全体から整形外科医に対して求められています。このことを鑑み、理学療法や薬物療法がいかに整形外科診療全体の低侵襲化に貢献できるかについても追及したいと考えています。本学術集会のプログラムにおいては、シンポジウム、パネルディスカッションに加えディベートセッション、モーニング・ランチョン・アフタヌーンセミナーを用意します。上肢・下肢・脊椎脊髄の各分野における専門家を招いて、上記のメインテーマに関して整形外科低侵襲・最小侵襲の現状から新しい挑戦に至るまで、各分野の白熱する議論を期待しています。特にディベートでは神経障害性疼痛治療薬と骨粗鬆症治療薬の2つのセッションを用意し、協賛企業へ感謝の意を込めて、会場の自由な出入りを許可します。ご参加される先生方には是非とも本会の趣旨へご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。
2017年に新たに開講された国際医療福祉大学医学部整形外科学教室が、伝統ある本学術集会を担当させて頂くことは,大変に名誉なことであります。2020年のオリンピック・パラリンピック開催を控え日々さらなる進化を遂げる東京で、本会がご参加の皆様にとって有意義で記念となるべき1日になるよう、準備委員会スタッフ一同、その運営に努めて参ります。
多数の演題発表と先生方のご参加を心よりお待ち申し上げております。
2019年3月吉日